気持ちを聞くとは何なのか
aokitakahiroこれからキャリアコンサルタントを受ける受験生への試験対策の手伝いをさせていただいているのですが、その中で気になることがあったのでお話します。
試験では15分のロールプレイがあるのですが、最近気になるのは「その時どのようなお気持ちでしたか」「どのように感じましたか」と言った質問が増えているように感じます。
以前は相手の状況や事柄といった質問が目立っていたのですが、最近は相手の気持ちを聞く質問が増えているように思います。
おそらく相談に来られた方のお気持ちを聞くという姿勢を学ばれたからだと思うのですが、反対に心配なのは気持ち「だけ」を聞いて終わってしまうということです。
例えば○○をしていて楽しかったと話されたら、楽しかったのですねと丁寧に受け止められるも、そこでほかの話題にいってしまうことが多いです。
その時「楽しい」という気持ちは聞けたと思われがちですが、その楽しいの中にどんな経験があったのか、さらにその経験の中で新たな気持ちがなかったかなど…まだまだその人を知るためには色んなことが聞きたいないのではないか。そのような疑問も持ってほしいと最近感じています。
僕自身も実際に相談を受けたとき、辛いと感じた出来事を多く語られたときに、「そんなことがあって辛いんですね」と一言で返してしまったことがありました。
しかしその時にSVの方から、
「この人はこれだけ多くのことを語られているけれど、話された中で○○については分かる？△△についてはどうなんだろう？まだまだ聞けることがあるのに辛いだなんて分かるの？」
と言われたことがあります。
相手から辛いといった気持ちを話されたとしても、その「辛いという中身」を相談を受ける者はもっと聞こうとする姿勢が必要なのではないか、そしてその辛さを一緒に味わえるほど、自分の中に入れることができるのか…
そこが心と向き合う相談として必要なのかもしれません。
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