「欲しい」と「イヤだ」は…

ファイナルファンタジータクティクスアドバンスより

今回はゲーム「ファイナルファンタジータクティクスアドバンス」からお話します。

この物語の主人公マーシュは両親の離婚がきっかけで病気の弟ドネッドと一緒に、田舎町に引っ越します。

しかし、なかなかクラスになじめず、いじめられっこのミュート、おてんばな女の子リッツくらいしか友達がいませんでした。

そんな中、ある日、ミュートが持ってきた古い本をみんなで広げると、突然、マーシュ達は見たこともない世界に飛ばされてしまいます。

そこはゲームのような世界で、モンスターを退治したり、宝物を探したりといった冒険のロマンあふれた世界だった。

しかもその世界はみんなの願望が叶う世界であり、マーシュもまた退屈な日常に解放されて、仲間の出会いや冒険の楽しみに満ち溢れていた。

しかし、そこで出会った仲間モンブランは浮かない顔をするマーシュをみて、

「元の世界に戻りたい?」と聞くとマーシュは「そんなことないよ」と答えます。あきらかに無理をしているマーシュを見て

「マーシュはいい子すぎる」

と話し、自分には本心を言ってほしいと頼みます。

その言葉を聞いたマーシュはここは本当の世界じゃない。元の世界に戻したいと自分の決意を話します。

世界を元に戻そうとするマーシュ。

しかし、望みを叶えた友達や弟ドネッドが立ちはだかることとなります。

何度も弟に邪魔されながらも、弟と話がしたいと願うマーシュ。

そしてドネッドを呼び出すことに成功し、ドネッドになぜ邪魔をしてきたのかを尋ねます。

世界を戻そうとするマーシュに対して、元の世界に帰りたくないことを伝えます。

いつも車椅子で体も自由に動かせない。友達もいないドネッドはこの世界では自由に動けます。

自分にはない健康な体、友達を持っているマーシュに対して、

何でも持っているじゃないか

ドネッドはこの世界で初めて手にした自由な体、友達を手放したくない。兄ちゃんに取り上げられるなんて許せない。

兄ちゃんはなんでも全部持っているから自分の気持ちは分からないと訴えます。しかしマーシュは

僕は全部なんて持っていない

と話します。ドネッドは、何を持っていないの?何をこれ以上欲しいというのという問いに対して

マーシュは自分の気持ちを話します。

いつも、ドネッドは母親に甘えて、お母さんはかかりっぱなし。だから自分は我慢するしかなかった。

弟の事で大変な母親に自分まで甘えてしまうと、母親は大変になってしまうと理解していました。

だから、ずっと母親に甘えていられるドネッドがうらやましかったと…

兄の気持ちを初めて聞いたドネッドは考えます。

そしてマーシュはこの世界が戻った後、自分も体が良くなるように手伝うと伝え、最後にドネッドはマーシュに今まで邪魔したことを泣きながら謝りました。

主人公のマーシュは、母親の手にかからず、周りに気を遣え特に問題を起こしていない「いい子」として見られています。

しかしその反面、自分の言いたいことをずっと我慢して自己主張ができないままでいました。そこからクラスにもなじめない所にもつながっています。

ここで彼が話した「欲しい」と「イヤだ」をあげたというのはとても大きなことだったかと思います。

欲しいとイヤだ、どちらもわがままに思われる言葉かと思いますが、どちらも本当は大事な言葉かもしれません。

大人に甘えられるのは子どもの特権だと思いますので。

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