自分を通すためのユーモア
あたしンちより
今回はあたしンちより、ユズヒコの友達フジノについてのお話です。
給食で八宝菜が出て、美味しいと感じているユズヒコ。しかし、周りは不味いと不評でした。自分がおかしいのかと思う中、友達のフジノは美味しいと正直に話し、おかわりまでして周りを驚かせます。
ほかにも、ユズヒコが腹痛だった時、周りの目を気にせず背中をさすってユズヒコを助けます。
こんな風に周りを気にせず、自分の気持ちに対してストレートに行動するフジノ。
そんな中、教室で掃除をしていた時、机の前に女子がいて、なかなか片付けられないユズヒコ達。
困っていたユズヒコ達。しかしフジノは女子たちに向かっていき
「邪魔だぞ。掃除しないと俺たちが帰れないだろ」
「おれ、腹減っちゃったんだよ」
と話し、女子はあんなに食べたのにもうお腹すいたのと驚き
「いいじゃん!消化したんだよ」
と話し、女子は面白いと笑いその場は和やかになりました。
そんなフジノをユズヒコは見て、
間違っていないし、カッコイイ。フジノを見習って自分を貫こうと決心します。
その後、再び給食時、自分がおいしいと感じた肉団子が周りにとっては不評でした。
前のユズヒコなら周りに合わせるのですが、今回は自分の意思を貫いて美味しいとフジノ達に伝えます。
しかし、フジノもまずいといって、「変わってるなー」といってユズヒコに肉団子をあげます。
ショックを受けるユズヒコ。同じように自分を貫いたのに…
フジノとユズヒコどう違ったのでしょうか?
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大きい違いは「笑い」つまり「ユーモア」です。
フジノはただ自分を貫いているだけでなく、周りを笑いに巻き込んでいます。
しかし、フジノは皆を笑わせようと意識しているわけではありません。
では、なぜ笑いは起きたのでしょうか?
そこには笑いのメカニズムの中の一つ「想定されたものを飛び越える」が起きています。
フジノの行動を見直してみると
・まずいと思われている八宝菜を「おかわり」する
・辛そうなユズヒコに対して、人目を気にせずひたすら「背中をさする」
・女子に対してあれだけ食べているのに「お腹が減った」と発言する
すべて、周りが予想できない行動です。
このようにただ貫くだけではなく、その結果周りが想定できない行動ができるというのがフジノにとって強みとなっているのかもしれません。
そして、そこにあるのは「ユーモア」にもつながっているのかと思います。
対してユズヒコの行動は貫こうとしているのですが、ただただ肉団子を美味しいと言って食べる、そこで止まってしまいました。そこまでなら予想はできるので笑いにつながらず、ただただショックを受けるだけとなってしまいました。
しかし、ユズヒコにはユズヒコの良い所が当然ありますので、いつかそこに気づいてほしいです。
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