事例３：コミュニケーションとは相互作用
aokitakahiro※今回もご本人様の許可を経てご紹介させていただきます。
今回の事例はCさんの職場にいる方についての相談です。
その方（以下Aさん）は仕事がなかなか上手くいかないことが多く、はじめは周囲も仕事を丁寧に教えていたのですが、何度教えても上手くいかず、同じミスの繰り返しを起こし、今では職場で孤立しているとのことでした。しかしCさんがAさんと話してみると仕事に対して真剣に向き合っているものの、上手くいかなくて本人はかなり悩んでいることが分かりました。
・
・
そこでいくつか質問をしてみました
私「Aさんはどの仕事もできないのでしょうか？」
Cさん「そんなことはないです。Aさんが得意としている仕事などもあります。」
・
私「職場は何人いらっしゃいますか？」
Cさん「約10人ほどです。」
・
私「その中でAさんの味方はCさん以外はいないのでしょうか？」
Cさん「そうでもないですね。関わりを持たない人もいますが、何名かはAさんと話す方もいます」
・
このように質問することで
最初は「Aさんは仕事ができなくて孤立している」という状況から
・得意な仕事がある
・Cさんを含め、何名か味方もいる
違う状況が見えてきました。
このように状況の中から、少しでも良い状況を探しだすことを
「例外探し」と言います。
その後Aさんは自分の仕事に対しては真剣に向き合っていることが分かりました。
・
そこで少し、違う状況が見えてきたのでAさんの仕事の困りごとについてを尋ねてみました。
いくつかありますが、例えば急ぎの仕事を頼んだ時に全く手がつかなくて、結局周りがしないといけなくなったりしてるとのことです。
・
私「その時、どんな感じで話してますか？」
Cさん「急ぎの仕事なのでこの仕事をやってほしいというのですが、Aさんは止まってしまい、結局その仕事は手つかずになってしまいます」
この仕事の頼み方がもしかしたら、悪循環を生み出している可能性があると見立てました。
・
仕事をAさんに頼む→仕事の途中のAさんは手が止まる→手つかずになって仕事が進まない→他の人がやることになる→Aさんの評価が下がる→最初
・
繰り返されている関わり方が
問題を維持している可能性があったので、関わり方を少し変えてみるよう伝えました。
なので、ひとつ関わり方を変えていただけるように伝えます。
私「最初にAさんに仕事の話する時、今している仕事を確認して下さい。そしてその後急ぎの仕事を頼める状況か聞いてみてください」
この関りを伝えた理由は
Aさんはもしかしたら仕事の優先順位がつけにくく、混乱しているかもしれないという見立てがあったのでお伝えしました。
そしてその後に
私「何が得意で何が苦手なのか、それを本人に確認してもらってもいいかもしれないですね。今までそのように聞かれたことありますか？」と尋ね、
それはなかったとのことだったので続けて
私「同じ関わり方の繰り返しが状況を維持しているかもしれないので、今とは違う関わり方を心掛けてみてください」
とお伝えして、その時は終了しました。
しばらくしてから、たまたま話を聞く機会があったので、どうなったのか尋ねました
CさんはAさんに急ぎの仕事の時についての関りを心掛けたり、得意な仕事、苦手な仕事について初めて訪ねてみると
Aさんは「優しいんですね」と泣いていたそうです。そんなAさんを見てCさんも驚きやAさんに対する思いも少し変わったそうです。
その話を聞いて一言
「コミュニケーションは相互作用ですから、お互いが影響しあっているんですよ。
Cさんにとっても何かあったんでしょうね」
Cさんは腑に落ちた顔をされ、「勉強になりました」とはなされました。
その姿を見て僕も心の中で、勉強になったなと影響を受けていました。
・
・
・
その後以下、Cさんの相談後の感想をいただきましたので、紹介させていただきます。※本人様に許可をいただいております。
相互作用と聞いた時の、じわじわとした気づきは、
私は、コミュニケーションがとれているつもりになっていた。ということです。相手に伝わるように状況や方法を確認してなく一方的だったな、と感じました。それじゃあコミュニケーションじゃなかったな！と恥ずかしく感じました。Aさんが泣いている姿を見た時に、あったかい気持ちになりました。
お話しできたことが、私の変化になりました。ありがとうございました。
・
・
・
・
・
無料相談も引き続き、受け付けています。
メニューを増やし、マンガから心理について学ぶ講座をマンツーマンでしています。
詳しくはブログのお知らせと下のお問い合わせにてご確認ください。
営業日以外の時間も相談可能です。お問い合わせお待ちしております。
営業日 金曜日10時から20時まで
土曜日10時から15時まで
日曜日10時から15時まで
お問合せはこちら
カウンセリングのお問合せや申込み（無料相談を含む）は、こちらのお問合せフォームからお願い致します。
