適応力を信じるということ
-自己組織化(オーガナイゼーション)-

今日はブリーフセラピー関西支部の定例会に行ってきました。
今回のテーマは
「実践的スリーステップスモデル」

もともとは東北大震災に合わせたもので、当時東北大震災では震災によるPTSD、トラウマを抱えた方が多くおられました。
その中で、トラウマをどのように扱うかではなく
「苦しい状況の中でどのようにしのぎ続け、『適応』しようとしているのか」をということに焦点が当てられ考えられたのがスリーステップスモデルです。

苦しみを持つ人の多くは、時間の経過とともに少しずつ、回復していく傾向があります。しかし、その回復していることを知らない、実感していない状態だと、心の中ではいつまでも苦しみが時折顔を出し、どうにかしないといけないと考えていくが、どうしようもないという悪循環が生まれ、苦しみが継続されていきます。

そんな中で
安心であるという心の安定を図りながら、今の状況に「適応」していくように支援する。つまりしんどい状況を適応できるように、または適応できている部分を意識してもらうことなどが考えられました。

そのためには3つの順序があります
①ノーマライズ
まず多くの方は困難な状況に巻き込まれ、その中で何もできない自分の自己否定、罪悪感に苛まれています。
その中で、「あなただけではない」「誰でもそうなってしまう」
といった自分だけではない一般化、だからあなたは普通(ノーマル)であると伝えながら共感していきます。

②コンプリメント
あなたはいたって普通であると伝えたのちに、そんな中でもあなたは「すごい」「耐えてきた」といった労いや賞賛の部分を上げていきます。
そのために頭に入れておかないといけないのが、先ほどお話した「適応」です。
トラウマとは突然記憶が自分に襲い掛かってきて自分の心に侵入してくることが多いのですが、それは少しずつ時間とともに思い出す回数は減ってきます。


この回数が減ってきていることがある意味適応ともいえることであり、減ってきていることの事実や減るまでにどのように過ごしてきたかなど、最初と今との差や違いがないかを教えてもらい、『自分自身が症状を軽減してきた』と自分で対処してきたことを伝えます。
この自分自身で適応してきたことを【自己組織化(オーガナイゼーション)】と言います。

コンプリメントは特にこの自己組織化(オーガナイゼーション)を促していくのに有効です。
そして最新のスリーステップスモデルには、このコンプリメントに新しく歴史(タイムライン)が追加されていました。

例えば、10段階で一番しんどい時を0とすると、今の数値はいくつでしょうかと尋ねると、多くは5あたりを答えられると研究統計で出されているそうです。
その中で、0からさかのぼり、5になるまでの歴史(タイムライン)をインタビューしていきます。
そうすることで、これまでどのように数値が上がっていったか、そのためにどのようなことをされてきたのかが見えやすくなり、よりノーマライズやコンプリメントが深くできるようになります。特に一緒に歴史をさかのぼっていくことで、目の前の方の理解にもつながります。
それと同時に
「本人を承認だけではなく、本人の歴史(タイムライン)を承認する」ことにもなり、本人が歩んできた道を一緒にもう一度話すことで深く賞賛できることにもつながるのです。

特にセラピストが注意しなければならないのは
CLを異常視して、治さなければならないとしてしまい、CLが居心地が悪くなり、自己組織化(オーガナイゼーション)ができなくなってしまうことが問題となります。

人は困難を乗り越えたり、適応する力が備わっていることを信じて一緒にその歴史を歩んでいく。
それが相手を信じることでもあるのかもしれません。

あと余談ですが、定例会で飴のくじを引かせてもらったら大大吉がでました☻

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