不思議な体験(2)

予約の時に事前にここに来た理由などを書く欄があったので、誕生日であることや自分の仕事や状況についてを書いていたので、女将さんがさっそく誕生日を祝ってくれた。

そして、いよいよ部屋に案内されることになった。僕が泊まった部屋は白鳥の間。
部屋の雰囲気は昔ながらの懐かしい感じがしていた。
部屋は一人で使うには広く、大部屋と寝室と小部屋の3つに分かれていた。主に大部屋で過ごすが、最初はどうすればいいのか分からなかったので、とりあえず持ってきたおもちゃを色々と用意する。最初は紙風船を膨らまして、ポンポンと遊んでみる。他にも魚釣りのおもちゃ、マラカスなどの楽器のおもちゃ、けん玉、折り紙、砂鉄で書くボード、サイコロ、とにかく色んなもので遊んでみた。

すると少し変化が起こり、紙風船が何もしなくてもゆらゆらと動いていた。大きい紙風船と小さい紙風船があったのだが、最初は小さい紙風船が、その後大きい紙風船が動くようになる。なんとなく、ここに今いるのかなという感覚になり、ユーチューブで音楽を鳴らしながら歌ってみた。しかし聞いているのか聞いていないのかあまり分からない感覚だったのでいったんやめる。
せっかくなので少し撮影すると、所々紙風船が動く動画がとれるようになる。お風呂に入っている間も試しに携帯のカメラをつけっぱなしにして動画を撮ってみるが、それはあまり良い結果ではなかった。撮ろうとしたのがやましかったのかもしれない。

その後、携帯で折り紙の折り方を見ながら、いくつかチャレンジしてみる。その中で鳥を作ったのだが、その鳥が目の前でほんのわずかに動いていた。そして紙吹雪が入った風船をいくつか用意すると、さらに不思議なことが起こる。今度は紙風船が全く動かなくなった代わりに、風船がずっと動き出していた。しかも不規則に動いていて、せっかくなので話しかけながら動画を撮ってみると話しかけに反応したかのような動きだった。
座敷わらしさんが来てくれたのだと嬉しくなったのだが、部屋のエアコンが止まった時、風船の動きも止まる。その時、エアコンがあったからだったのかと落胆してしまった。

ショックを受けてふて寝をしてしまったのだが、その後もエアコンが動いていると風船は動き出す。するとよくみるとたまに紙風船も動くときがあった。ふと考えたのはエアコンの風を利用して遊んでいるのかなという考えに至って、改めて遊びなおすことにした。

一通り遊んだ後、寝室で眠っていると夜中に目が覚める。
すると、かさかさやピキっといった音が聞こえてくる。家鳴りなのかラップ音なのか分からないまま、なかなか寝ずにいたのだが、ここで一つ失敗してしまう。

いつも眠れなかった時はつい携帯をいじってしまうのだが、今回もやってしまった。気になっていた漫画をずっと読んでしまい、気づいたら眠っていたのだが、携帯に夢中になっている間は何も感じることはなかった。後から考えるとおそらく座敷わらしさんは携帯の光が嫌いなのかもしれないと反省することになる。
そして翌朝を迎えることとなった。

続きます。

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