不思議な体験（４）

入浴後、部屋に戻って再び座敷わらしさんと遊ぶこととした。
昨日に引き続き、折り紙に挑戦して、色々なものを作ってみた。その中で紙飛行機を作った時、ふとAKB48の365日の紙飛行機という曲が頭に浮かんだ。少し鼻歌で歌ってみると風船の動きが活発になったような気がして、喜んでいるように見えた。
しかし、その後折り紙を折ることに夢中になって風船を見ずにいたら、気づくと風船が自分からどんどん離れていっていた。
自分だけが楽しんでもダメだなと感じた瞬間だった。

時間はたっぷりあるので、今度はユーチューブなどには頼らず、自分だけで歌を歌うことにした。

相変わらず風船が動いてくれていたので、色んな歌を歌っていると歌ごとに動きが違うように感じていた。
座敷わらしさんがどんな歌が好きなのかが分からなかったので、子どもが好きそうなパプリカを歌ってみると、色んな動きを見せてくれたのでこの曲は喜んでくれたように思う。しかし僕が良くカラオケで歌うアップテンポな曲はあまり分からなかったのか、楽しんでいるようには感じなかった。よくよく思い出すとカラオケの時に一瞬だが突然テレビの画面が消えた曲でもあったなと。

なのでできるだけスローな曲が分かりやすいと思い、先ほどの365日の紙飛行機を歌ってみると、風船は良く動いてくれたように見えたので、この曲が特に気に入ってくれたのかと自分の中では感じていた。

その後、夜も遅くなり、夕食後にのどが渇いたので1階にある自販機でジュースを買いに部屋を出るのですが、自分の部屋は電気のスイッチとドアが離れており、電気を消してしまうとドアノブが見えなくなってしまう。なので、電気を消さずに部屋を出たつもりでいたのだが、部屋に戻ると暗くなっていた。わずか数分で、消したっけ？と疑問に思いながらとりあえず電気をつけて部屋に入る。
その後散歩をして疲れたのか、いつもより早く布団に入ることにしたのだが、ここからさらに不思議なことが起こるようになる。

続きます。

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